風の耳朶 灰谷健次郎・著 「あなた、不思議ですよ。耳朶というのは いくら年をとっても、その柔らかさは少しも 変わらないものですよ」、「ほう」と藤三はいった。 「嘘じゃありませんよ」ハルは、そういうと、 ついと右の手を伸ばし、藤三の耳朶に触れた。 死にゆく男女のこの明るさ、この確かさ・・・ 灰谷文学渾身の最高傑作ライブ・ストーリー 書き下ろし最新刊! 理論社・発行 1680円税込 ご注文 もどる