水晶婚
玉岡かおる・著
結婚に、仕事に、そして満たされない
夢に揺れる9人の女たちの物語。
薔薇、と聞けば思い浮かべるのは花で、
誰も樹木を想像したりしないだろう。
それでも花の時期が終わった後もその木は
薔薇としていきていく。
老いであれ妊娠であれ、体の状態が変わった
ことを理由に女が生きる歩幅を狭められるのは
花がないゆえに薔薇と呼ばれなくなる木のような
ものではないか。(本文より)
女だから、迷う。そして満たされる。
講談社 2001/5/25 発行 1680円税込
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